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● 石垣島ラー油:ガジェット通信より
『
日経ビジネス 2010年9月6日(月)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100901/216071/
石垣島でラー油を売る「ペンギン夫婦」
国の過疎集落研究会の報告によると、全国には6万2000もの過疎集落が存在している。
そのうち、10年以内に2600集落が消滅する可能性があるという。
「古老が1人なくなることは図書館が1つ消えること」。
アフリカの古い言い伝えにあるように、それぞれの風土に寄り添い、作り上げてきた生活の知恵や文化が消え去ろうとしている。
瀬戸際に立つ辺境。だが、時代に抗い、輝く人々は現実にいる。
東京農工大の客員教授、福井隆氏はこういった“辺境で輝く人々”を目の当たりにしてきた。
福井氏は年間250日以上、過疎集落に足を運ぶ「地元学」の実践者。
これまで7年間、100カ所以上の現場で地域づくりの支援をしている。
「地元学」とは、無い物ねだりではなく、今あるもので何ができるかを考える。
そのプロセスを通して地域を元気にしていく学問である。
多くの地域は「ここには何もない」と誇りを失っている。
だが、それぞれの足元を見つめ直すことで、「何もない」と言われているところでも、未来への希望を作ることができる。
地元学を通して、福井氏は地域住民に気づきを与えている。
日本中を旅する「風の人」。
ゆえに見える地域の未来。
この連載では、辺境で力強く輝く人々を福井氏の目線で描く。
地域を元気づけるにはどうすればいいか。
住民の心に火をつけるにはどうすればいいか。
集落に溶け込むにはどうすればいいか――。
1つのヒントがわかるのではないだろうか。
1回目はラー油ブームの火付け役、「辺銀食堂の石垣島ラー油(登録商標5139092号)」(以下 石垣島ラー油)をヒットさせた石垣島の辺銀夫婦の物語。
現場に足を運び、人間関係を通わせた著者だからこそ書ける視点を見ていこう。
』
3,4日前のインターネット・ニュースである。
そういえばこの写真どこかにあるはずだとフォルダーを探しまわってみつけた。
ピンボケ。
1カ月くらい前になるか、ラーメンを食べていたら家人が
「そういえば、ラー油をもらったけど入れてみる」
と言って、どこからかゴソゴソやってもってきたのがこのラー油。
今年始め日本から帰ってくるとき、フーちゃんだったかな、マーちゃんだったかな、よくわからないが「おみやげ」としてもらったものらしい。
ラー油などというものはギョーザを食べるとき以外に使うものでないので、台所の棚に放り込まれたまま半年以上も放置されていた。
なら入れてみるかと思ってやってみたが、大いなる失敗。
ラー油というのは出口が細く振って出すというイメージがあった。
その感覚で手が動いた。
このラー油、広口瓶。
ドッバーとラー油がラーメンに注がれた。
こりゃ辛そう。
すぐに、おタマを持ってきて、しゃくって大半捨てた。
果たして、うまかったのかまずかったのか、記憶にない。
数日してムスコがやってきた。
このムスコ、超激辛が大好きという嗜好を持つ。
コヤツの好きなポテトチップスはヒーカラでとてもついていけない。
「日本のラー油、もらったんだけど持っていく、ウチじゃ使いそうもないの」
「そう」
「石垣島ラー油っていうの」
「イシガキジマ、えー!」
「‥‥」
「それ、超有名なやつよ、手に入らない幻のラー油よ!」
「‥‥」
「なんで、もっているの」
「いや、****ちゃんからもらったものだと思う、日本から持ってきたの」
「もらう、もらう、ラッキーだ」
その時のムスコと家人の会話を表すとこんな風になる。
私との会話はこうなる。
「このラー油はペンギン食堂というところで作っているらしい」
「ペンギン?、
なんでペンギンが石垣島にいる。あれは寒いところにいるんだろう。ペリカンの間違いだろう」
「いや、どうもこの店のおっさんとおかあさんがペンギンに似ているから付けられたあだ名のようだよ」
ペンギンに似た夫婦?
「有名なラー油」と聞いて、なら写真に撮っておこうと試みたが失敗のピンボケ。
理由はツチノコのときと同じ。
近い被写体を望遠で撮ってしまった。
こういう時は普通にとって、パソコン画面で拡大するのが常法。
撮ったわ撮ったがピンボケなので、どこかのフォルダーに入れて忘れていた。
そして昨日出会ったのが、上の記事。
googleニュースのピックアップの一面にあった。
なるほど、これは結構有名なモノらしい。
検索してみたら、何とWikipediaにも載っている。
『
石垣島ラー油(いしがきじまラーゆ、愛称:石ラー(いしラー))は、沖縄県石垣市石垣島のみで製造されている、具材を食べるタイプのラー油(辣油)である。
2000年(平成12年)に販売が開始された。
中国・陝西省西安出身で石垣島在住の夫婦が、具材を食べるタイプのラー油を開発し、2000年(平成12年)、石垣島にて開催されたイベントで販売したのが始まりである(ただし、具の入ったラー油そのものは中国にて古くから存在している)。
以来、好評を博し、石垣島にてその夫婦が営む店で作られることとなった。
販売は、石垣市内にある石垣島ラー油工房、わしたショップ、日本各地の小売店での小売りのほか、日本全国向けに通信販売が行われている。
日本全国に愛好者がいるが、生産量と販売店の少なさから「幻のラー油」とも呼ばれている。
本品が登場して以降、八重山諸島では黒米や塩といった郷土の特産品が次々と商品化された。
八重山諸島を含む沖縄の特産品業界が、支持を集める石垣島ラー油に刺激を受けて活性化している。
また、本品が人気を博したことがきっかけとなって、ラー油市場が2000年代中盤以降に規模拡大傾向となっている。
唐辛子、石垣の塩、島唐辛子、ピパーチ(島コショウ・和名はヒハツモドキ)、春秋ウコン、黒砂糖、ニンニク、白胡麻、黒豆、山椒、植物油を原材料とする。
辛味を抑えたまろやかな味と、一般的なラー油とは違って多くの具材が沈殿している点、その具料を食材として使う点などが特徴的である。
2010年7月12日には、ペンギン食堂が監修した「ポテトチップス 石垣島ラー油味」がカルビーからコンビニエンスストア限定で発売された。
これは、石垣島ラー油を使用したものではなく、石垣島ラー油に含まれる島唐辛子、石垣の塩、ピパーチ、ウコン、黒砂糖、ニンニク、ごま、山椒、味噌、オリーブオイルの10種類の素材を使用して、石垣島ラー油の味を再現しつつ、ポテトチップスに合うように調整したものである。
* 辺銀暁峰、辺銀愛理 『ペンギンごはんとおいしい石ラー仲間』 主婦と生活社、2006年。
* 辺銀暁峰、辺銀愛理 『ペンギン夫婦がつくった石垣島ラー油のはなし』 マガジンハウス、2008年。
』
ペンギンとはご夫婦の氏名の「辺銀」がなまったものらしい。
このラー油、どうも餃子やラーメンにちょっと垂らして使うものではないらしい。
「具材を食べるタイプのラー油(辣油)」とある。
これは知らなかった。
口が広いわけである。
我が家においておいたら、ギョーザを食べるときにチョビット使われるだけで、終わってしまったであろう。
「ポテトチップス 石垣島ラー油味」という記事がありましたので、読んでみました。
『
ガジェット通信 2010.07.08 23:00:23
http://getnews.jp/archives/66994
食べ比べ! 本物『石垣島ラー油』とカルビー『ポテトチップス 石垣島ラー油味』
カルビーから、”PARIPARI VARIATION”(パリパリバリエーション)シリーズの新商品として『ポテトチップス石垣島ラー油味』が登場!
今回なんと、発売前の『ポテトチップス石垣島ラー油味』と本物の『石垣島ラー油』が試食できるということでカルビー本社へお邪魔してきました
- PARIPARI VARIATION シリーズとは
カルビーポテトチップスの”PARIPARI VARIATION”シリーズは2001年から販売スタート。
コンビニエンス限定商品であり、話題の味、他にはない楽しい味の提供をモットーに毎月発売というのが特徴のブランドなのです。
ちなみにこれまでのラインナップは『明太子マヨネーズ』、『シュガーバター』、『パリパリ餃子』、『オニオンソルト』『シーザーサラダ』、『トマト&モッツァレラ』、『アンデスの岩塩』などなど、非常に多岐に渡った116種類。
シリーズ中で人気があったのは2005年の『韓国のり』、2008年の『チーズ明太子』だそうです。
今回の『ポテトチップス 石垣島ラー油味』は、”PARIPARI VARIATION”シリーズ中で初めてのコラボレーション商品です。
まさに満を持しての登場。
- 「石垣島ペンギン食堂」の『石垣島ラー油』って?
『石垣島ラー油』といえば、香味豊かで具沢山な、いわゆる”食べられるラー油”ブームの発端のひとつ。
「石垣島ペンギン食堂」のラー油は2000年に発売された、名実ともにオリジナルの石垣島ラー油。
今でも品薄が続いており、インターネットではプレミア価格で取引されているところもあるほどの人気。
原料を吟味しつつ手作りで生産している関係上、1回で2000本くらいしか生産されないらしいです。
今回の『ポテトチップス』製品では、『石垣島ラー油』の産みの親として有名な「石垣島ペンギン食堂」が監修に入ったということもあり、より本格的な味の再現が期待されるところ。
- 『石垣島ラー油』を食べてみる
カルビーさんが用意してくれた、炊き立てご飯に『石垣島ラー油』をかけたものを試食してみます。
オリジナルの『石垣島ラー油』を食べるのは、実は初体験のガジェ通記者。
ちょっと緊張します。
見た目は、黒っぽい具材とルビー色のラー油という取り合わせ。
油のにおいは全く主張せず、スパイスの風味が鼻をくすぐります。
期待。
● 石垣島ラー油のごはん
さて……実際に食べてみた『石垣島ペンギン食堂』のラー油、実物はそこまで辛くありません。
島唐辛子をベースに、山椒やウコン、島胡椒とニンニク、ごまの香りが複雑にからみあい、まるでハーブのような上品な香りと味わいです。
オリーブオイル特有のあっさりとした後味もこれまでに食べたラー油のどれとも似ていない印象でした。
今回の発表のために石垣島から来ていた「石垣島ペンギン食堂」の辺銀暁峰(ぺんぎんぎょうほう)さん・愛理さん夫妻によると「島唐辛子は実はものすごく辛味の強いスパイス。
初期のラー油は非常に辛かったのですが、島のおばあちゃんに”こんな辛いの食べたら死んでしまう!(笑)”と言われマイルドになるよう、製法を工夫した」そうなのです。
その甲斐もあって今ではお年寄りも子供も食べられる辛さになったそうです。
「たまごかけご飯を食べられない子が『石垣島ラー油』のおかげで食べられるようになり、幼稚園からの注文が入ったのはうれしかったです」(愛理さん)
また「ふかしたてのジャガイモにかけて食べる」というレシピもあることを考えると、ポテトチップとの相性は良いのかもしれないですね。
- 今度は『ポテトチップス 石垣島ラー油味』を試食
さて、今度は『ポテトチップス 石垣島ラー油味』を試食してみましょう。
ちなみにパッケージロゴは今回のために石垣島ラー油と同じものを描きおろしです。
● ポテトチップス 石垣島ラー油
風味は、というと島胡椒、島唐辛子、山椒のスパイスの香りの裏にラー油のような香ばしい香りが感じられます。
一口食べたときには、「あれ、そこまで辛くないなあ」という印象。
ところが数秒してから、口の中に広がるじんわりとしたラー油の香り、そしてさまざまなスパイスの香りが鼻を抜けていきます。
油っぽさは全く無いですね。
じんわり、程よい辛味が後から来ます。
「ビールなどに合う味かと思います」(カルビー)というコメントもなるほど納得。
味は思ったよりも濃くないので、ついつい食べてしまいます。
- 味の比較
先ほど食べた本物の『石垣島ラー油』の味、そっくりだと気づかされました。
ものすごく高い再現性だと思います。
本物の石垣島ラー油とポテトチップ版の両方を出せるほどの自信が、商品からうかがえます。
ペンギン食堂の辺銀愛理さんも「再現されている」「切れのある味ですね」とコメントしていました。
- 開発
『ポテトチップス 石垣島ラー油味』の開発は2008年にスタート。
社内の同僚が発した「『石垣島ラー油』って知ってる?」という一言から始まったそうです。
開発で足掛け3年、カルビーから「石垣島ペンギン食堂」へのラブコールを経て実現した味なのだとか。
商品では実際に「石垣島ラー油」をそのまま使っているわけではありません。
ポテトチップという製品の性質を熟知しているカルビーが、「石垣島ラー油」に含まれる島唐辛子、ウコン、ピパーチ(島胡椒)、味噌、石垣の塩、黒糖、ニンニク、ごま、山椒、オリーブオイルなどを配合して、味の再現をしています。
「ポテトチップスという製品を考慮し、島唐辛子、島胡椒、山椒の量は意識してバランスを取りました」(カルビー)
成分
- 『石垣島ラー油』開発者から、全国の消費者のみなさんへのメッセージ
「
生産の絶対量が少なすぎて、いつも申し訳なく思っています。カルビーさんの商品で少しでも味わっていただけると、とてもうれしく思います。
あと、(石垣島のラー油については類似品が多く)”どれがお宅の商品かわからない!”というクレームもあったので、(ポテトチップスのパッケージに)ボトルの写真が印刷されるのは、商品を少しでも認識してもらえるという意味でもうれしいですね
」
● ペンギン食堂 辺銀暁峰さん、愛理さん夫妻
余談ですが、『石垣島ラー油』をモチーフにした映画が予定されているとのこと。
ラー油の映画?さらに”消費者参加型”という事ですが、どんな映画になるんでしょう。
『ポテトチップス 石垣島ラー油味』は
2010年7月12日に全国のコンビニエンスストアで発売開始。
10月上旬まで発売される予定。
想定売価は145円(税込)です。
』
ということは、発売開始してすでに2ヶ月、そしてあと1カ月で終了。
なんとも、これも「幻のポテトチップス」になるかも。
ヒーカラでないなら、食べてみたいもんだ。
[◇ ラー油鍋]
BAGGUSE 12月号 に出ていたのが「ラー油鍋」。
コピーしておきます。
餃子の調味料からチップスへ、そしてこんどは鍋へ。
「中国人もビックリするね!」
● 花いろいろ