_
● JAXAより
なんともうれしいこの記事。
『
日本経済新聞 2010/5/27 10:54
小惑星探査機「はやぶさ」、地球帰還に向け軌道修正に成功
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E5E2E2858DE0E5E2E7E0E2E3E29180E2E2E2E2;at=ALL
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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還に向けた2回目の軌道修正に成功したと発表した。
今回、実施した軌道の精密補正により、地球から約750万キロメートルの距離に近づいた。
6月上旬に実施する3回目の軌道修正がうまくいけば、地球に確実に戻れるという。
地球帰還は6月13日の予定。
はやぶさは火星と地球の軌道の間を周回する小惑星「イトカワ」に2005年に着陸。
その際に舞い上がった惑星表面のホコリなどをカプセルに詰めることができたと期待されている。
オーストラリア大陸にカプセルを落下させるため、軌道修正は計4回実施する。
地球帰還が成功すれば、惑星に着陸した探査機としては世界初となる。
エンジンの故障などが相次ぎ一時は帰還は絶望的とみられたが、運用方法を工夫して危機を乗り越えてきた。
』
ご存知ですかこのセリフ。
「
人類滅亡といわれる日まで、あと365日。
ヤマトよ、地球は君の帰りを待っている。
」
そうです、放射能除去装置を求めて飛び立った
「宇宙戦艦ヤマト」。
「運命背負い、イスカンダルへ、
--- うちゅうせんかん、ヤーマートー」
よく歌ったものです。
感動で涙をこぼしたものです。
「はやぶさミッション」のアニメがあります。
そう、このバックに流れる曲が遥かな時の向こうで胸震わした「宇宙戦艦ヤマト」なのです。
聴いてて、泣けてきました。
「ヤマト ?」
「エっ、知らない!」
「????」
あの壮大なロマンを君は知らないのか!
ホメロスの書いた「オデッセイ」にも匹敵するといわれる
美麗な叙事詩「ヤマト」を君は知らないのか?
ほんとうに知らないのか?
「そうか、君は破壊された地球に生まれ育った
ニュータイプのガンダム世代
なのだな!」
かわいそうに!
ミッションのアニメをどうぞ。
30分あります。
『
「イトカワをねらえ!」
第一話
http://www.youtube.com/watch?v=End_iJDRJws
第二話 1/3
http://www.youtube.com/watch?v=pxbHXkfKSkk&NR=1
第二話 2/3
http://www.youtube.com/watch?v=Ye_hhbM6v1E&feature=related
第二話 3/3
http://www.youtube.com/watch?v=tUwy4pSQ1o4&feature=related』
● JAXAより
予告にあった第三話:最終編はまだできていないようです。
そこで、第二話以降のプロセスを別のアニメで。
『
今度いつ帰る ~はやぶさ探査機~ その後・おまけ編
http://www.youtube.com/watch?v=G6Xav-tD8SY&feature=related
』
次のアニメはなんと「宇宙戦艦ヤマト」スタイルで、はやぶさの苦難に満ちた道のりでいかに致命的な問題を解決していったかという技術陣の活躍を描いています。
『
こんな事もあろうかと思って用意しておいたんだ
http://www.youtube.com/watch?v=Qt0umk4--3k&NR=1
』
さまざまな障害に出会い、はやぶさは満身創痍の体で地球に帰ってきます。
そして、大気圏で燃え尽きます。
果たしてカプセルはどうだろうか。
燃え尽きてしまうだろうか。
次はカプセル回収隊メンバーの話。
『
ひとつの探査機の最後
カプセル方探2班 班長 関 妙子:2010年5月27日
http://hayabusa.jaxa.jp/message/message_017.html
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6月にオーストラリアに直接出向く回収隊メンバーは、年齢も経歴も専門分野も、実に様々な人々で構成されています。
「はやぶさ」プロジェクトに最初から関わっていた方もいれば、回収フェーズになってから参加したメンバーもいます。
かく言う自分も、ほんの一年前までは外野から応援する一人のファンにすぎませんでした。
スイングバイ、タッチダウン、通信途絶、そして救出…大きなイベントのたびにプレスリリースを見ては、一喜一憂していました。
まさか、回収隊の一員となって頭にヘルメット、足には安全靴、脚立に上り、片手にレンチを持ってアンテナを組立て、真夜中のウーメラの砂漠で「はやぶさ」の届け物を探すことになるとは、思ってもいませんでした。
ふとしたことをきっかけに得られる、またとない経験。
人の縁というのは不思議なものです。
「はやぶさ」がM-V-5号機で内之浦から宇宙へ出発したのは、2003年5月9日のこと。
その頃、私は大学院生で、就職活動の真っ最中でした。
宇宙業界を志望していたのですから、当然「はやぶさ」打上げ成功のニュースなど目にしているはずですが、なぜだか一切記憶にありません。
この年は、2月1日にスペースシャトル・コロンビア号の事故があったばかりでした。
おそらくそちらのほうがインパクトが大きかったのでしょう。
あれから7年が経ちました。
もうすぐ地球に帰ってきます。
2004年4月、JAXA発足後の宇宙研に配属されて間もない頃、太陽観測衛星「ようこう」の運用を見学する機会がありました。
管制室には多くの人が集まっており、何やら緊張した雰囲気の中待っていると、追跡局から入感の連絡。
しばらくデータチェックなどしたのでしょうか、この辺はもうあまり覚えていませんが、そのうちオペレータがコマンドをいくつか送信し、衛星から出ている電波を止め、「停波」を確認。
10年以上続いた「ようこう」の、最後の運用でした。
集まっていた方々は皆、感慨深げな表情をしていました。
入社したての私は、「ひとつの衛星が終わるのを見たんだな」と思っていました。
でも、それはちょっと違ったのです。
1年5ヵ月後の2005年9月12日。
「はやぶさ」、小惑星イトカワに到着。
同日。
「ようこう」、大気圏再突入、消滅。
衛星の本体がなくなるという決定的な最後は、イトカワ到着の興奮の裏側で粛々と進んでいました。
そして、今度は「はやぶさ」にもその瞬間が近づいています。
しかも、我々の目の前で起こります。
最後の運用から消滅までの時間は長くないはずです。
心の準備は出来ていますか?
方向探査班の第一の役割は、電波によってカプセルの落下地点を特定することですが、再突入時に空力加熱によって発光する「はやぶさ」とカプセルを目視確認する、という役目もあります。
用意万端整えて、その瞬間を待つつもりです。
【筆者紹介】
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関さんはカプセル回収隊の一員ですが、普段は通信・データ処理グループに所属し、衛星に搭載するデータレコーダや画像処理装置など、データ処理系機器の開発に携わっています。
大学時代には「あけぼの」の運用当番で宇宙研に来ていたこともあるそうです。
また、豪州でソーラーセールのロケット実験にも参加しているという、宇宙研と縁の深い方です。
(参考:http://bit.ly/bUXraG)
』
なを蛇足ですが小惑星「イトカワ」は、「宇宙のツチノコ」と言われていますが、確かにそんな形をしていますね。
シメは、このセリフ。
「
大気圏再突入といわれる日まで、あと17日。
はやぶさ!、地球は君の帰りを待っている。
」
[◇ 資料 ◇]
HAYABUSA -BACK TO THE EARTH- 【Trailer】
http://www.youtube.com/watch?v=6tr2__Tv2I4&feature=related
探査機「はやぶさ」の軌跡 舞-HaYABUSA ~Falcon of phoenix ~前編
http://www.youtube.com/watch?v=me-kYu-ikKw&feature=related
探査機「はやぶさ」の軌跡 舞-HaYABUSA ~Falcon of phoenix ~後篇
http://www.youtube.com/watch?v=EuXuZLq5fVY&NR=1
宇宙航空研究開発機構. JAXA ホームページ
http://www.jaxa.jp/
宇宙版プロジェクトX 小惑星探査機はやぶさ#1
http://www.youtube.com/watch?v=yuMgIQewtYo&feature=related
宇宙版プロジェクトX 小惑星探査機はやぶさ#2
http://www.youtube.com/watch?v=glH4Wr7dfRM&feature=related
宇宙版プロジェクトX 小惑星探査機はやぶさ#3
http://www.youtube.com/watch?v=4HSZhMfsEKk&NR=1
ロケット開発のあゆみ~ペンシルからM-Vまで~
http://www.youtube.com/watch?v=NO4HtOw_iks&feature=related
M-Vロケット/MUSES-C(はやぶさ)打ち上げの様子
http://www.youtube.com/watch?v=KCpvYn6pf8s&feature=related
[◇ 予定 ◇]
『
「はやぶさ」、地球帰還の可能性濃厚に:2010年5月27日12時19分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/space/news/20100527-OYT1T00380.htm
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相次ぐ故障を乗り越え、地球帰還をめざす小惑星探査機「はやぶさ」は27日未明、地球の約250km上空を回る軌道に入った。
この結果、地球帰還の可能性はかなり濃厚になった。
はやぶさは、この軌道に入るため、連続100時間弱のエンジン噴射を続け、無事完了した。
6月初めにもう1度エンジンを噴射し、地上に落下するための軌道に入る。
最終的には同13日、オーストラリアのウーメラ砂漠へ落下する予定。
はやぶさは現在、地球から約748万km離れた場所を飛行している。
』
はやぶさは、所定の位置でカプセルを切り離す。
切り離されたカプセルは密圧な大気圏に突入して、超高温に絶えて通過する。
大気圏を抜けたカプセルはオーストラリア上空で内蔵していたパラシュートを開き、砂漠に軟着陸する。
そのまま、激突するわけではない。
「はやぶさ」は2003年5月の打ち上げから7年1カ月の歳月を経て地球に帰還するも、カプセルに続いて大気圏突入を行い、燃え尽きてしまうという。
はやぶさ本体が地球に足を置くことは絶対にない。
「さようなら、はやぶさ!」
[◇ ヤマト ◇]『
宇宙戦艦 ヤマト
http://www.youtube.com/watch?v=2VcDZM3esJQ&feature=related
YAMATO3-OP
http://www.youtube.com/watch?v=fyKViW38nIM&feature=related
宇宙戦艦ヤマト復活編 特報 予告編16:9
http://www.youtube.com/watch?v=3S1jrNksMnc&feature=related
宇宙戦艦ヤマト(Space Battleship Yamato)_OP
http://www.youtube.com/watch?v=ZhH2gpIDLCU&feature=related
宇宙戦艦ヤマト OP
http://www.youtube.com/watch?v=Na0-nuGIzh8&feature=related』
以降は、その後ニュース。
[◇]
『
(2010年6月3日15時31分 読売新聞) 21分前
http://www.yomiuri.co.jp/space/
「はやぶさ」地球帰還へエンジン噴射最終段階
度重なる故障を乗り越えて地球への帰還をめざす小惑星探査機「はやぶさ」は3日正午過ぎ、帰還に向けた最終段階のエンジン噴射を始めた。
宇宙航空研究開発機構によると、5日午後まで噴射を続け、順調に進めば、オーストラリアのウーメラ砂漠へ落下する軌道に入る。
はやぶさは落下の3時間前に、小惑星「イトカワ」から持ち帰ったカプセルを分離し、本体は大気圏内で燃え尽きる。帰還予定は13日夜。
現在は、地球から約452万キロ・メートル離れた所を飛行している。
』
● はやぶさから分離され、大気圏に再突入するカプセルの想像図(JAXAより)
[◇]
ところで、先に載せた「イトカワをねらえ」というアニメ、何とこれ個人製作のもなのだそうです。
すごいですね。
『
産経ニュース 2010.6.3 07:28
http://sankei.jp.msn.com/science/science/100603/scn1006030729000-n1.htm
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【Web】頑張れ!!はやぶさ 地球帰還へ 個人制作アニメ人気
小惑星探査機「はやぶさ」をテーマにした3Dアニメ「イトカワをねらえ!」
7年ぶりの地球帰還を目指す小惑星探査機「はやぶさ」への期待が、ネットユーザーの間で高まっている。
動画サイトでは、はやぶさをテーマにした個人制作のアニメや楽曲が人気。
13日に予定されている搭載カプセル着陸まで、カウントダウンが始まっている。
はやぶさは小惑星イトカワ探査のため平成15年に打ち上げられたが、数々のトラブルが発生、一時は帰還が危ぶまれていた。
そのSFさながらの物語を3Dアニメ化したのが、東京都内の男性、com2007さん(ハンドルネーム)。
仕事のかたわら、何カ月もかけて1人で制作した。
作品は「イトカワをねらえ!」で、昨年10月に1作目、今年4月に2作目を動画サイト「ニコニコ動画」で公開。
再生は合計20万回を超え、「俺も頑張る はやぶさも頑張れ」などのコメントが寄せられている。
「皆がひきつけられるのは、窮地に陥っても絶対にあきらめない、あきらめなければ道が開けるという気持ちが、『はやぶさ』や運用スタッフ、応援する人々の中で一体となったからではないでしょうか」。
11日に仙台市で開催される「おかえり!小惑星探査機はやぶさ」イベント会場での上映が予定されている。
』
[◇]
6月5日から6日にかけてのニュースのいくつかを。
『
マイコミジャーナル 2010/06/05
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/06/05/009/?rt=na---------------------------------------------------------------
「はやぶさ」、6月13日の地球への帰還が確実に - 4回目の軌道修正に成功
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月5日、6月13日の地球帰還に向けて宇宙を航行している小惑星探査機「はやぶさ」の第4回目となる「軌道補正マ ヌーバ(Trajectory Correction Maneuver:TCM-3)」が無事に終了し、地球突入時の目標地点であるオーストラリアの「ウーメラ空軍管理区域(Woomera Prohibited Area:WPA)」に設定することに成功したと発表した。
これにより、はやぶさの「地球帰還は確実」なものとなった。
「TCM-3」は6月3日12時00分(日本時間)より開始、イオンエンジン噴射加速を約50時間行い、6月5日14時ころに軌道変更を終了した。 TCM-3についてJAXA 川口淳一郎プロジェクトマネージャーは、
「それまでの地球に落下しない軌道から、目標点を地球へ、それもオーストラリアのWPA内に入れるという、運用上もっとも重要なもの」
と言う。
実際にはやぶさがオーストラリアへの着陸を確かなものにしたのは5日の2時22分(日本時刻)で、仮に次回予定されている軌道調整である「TCM- 4」を行わなくても、WPA内に突入できることが確実となった。
ただし、地球突入の具体的な時間は、予定では同日23時ころとしているが詳細は未定。
パラシュートを開く方法としては、
[1.] (サンプルを搭載した)カプセルが減速を感じてから一定時間が経過すると開く方法、
[2.] はやぶさ本体(母船)から離れて一定時間を経過すると開くという方法
の2つの方法が用意されている。
どちらの方法にするかは、当日ぎりぎりの状態まで見てから判断するという。
』
『
YOMIURI ONLINE (2010年6月6日02時33分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/space/news/20100605-OYT1T00734.htm
---------------------------------------------------------------
満身創痍「はやぶさ」の帰還確定…小惑星の砂期待
宇宙航空研究開発機構は5日、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還が確定したと発表した。
軌道調整のエンジン噴射がほぼ完了した。
燃料漏れや通信途絶、エンジン故障など度重なるトラブルを乗り越え、60億キロ・メートルを旅してきた探査機は、日本時間13日午後11時ごろ、大気圏へ突入し、試料カプセルがオーストラリアのウーメラ砂漠に落下する。
月より遠い天体に着陸し、地球へ戻るのは世界初。
カプセルには、小惑星イトカワの砂などが入っている可能性があり、太陽系初期の様子を知る貴重な手がかりとして期待されている。
はやぶさは、3日午前から50時間連続して噴射し、ウーメラ砂漠へ向かう軌道に入った。
地球からの距離は現在約360万キロ。
宇宙機構は、微修正の最終噴射を9日に行い、2000平方キロ・メートルの落下予定範囲へと正確に導く。
カプセルは、パラシュートを開いて砂漠に着陸する。
カプセルが出す電波を頼りに回収隊が捜索する。
はやぶさ本体は、地球まで4万キロ・メートルのところでカプセルを分離した後、自らも大気圏へ突入し、燃え尽きる。
はやぶさは2003年5月に地球を出発、2005年11月にイトカワに着陸し、砂などの採取を試みた。
エンジンの大半が故障し、「満身創痍(そうい)」の状態で飛行を続けている。
』
『
東京新聞 2010年6月6日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2010060602000059.html
---------------------------------------------------------------------------------------------
』
『
25today - 2010年6月06日
http://www.25today.com/news/2010/06/1_24.php--------------------------------------------------------------- はやぶさ、地球に帰還まで1週間
カプセルだけがウーメラに着陸予定
無人小惑星探査船「はやぶさ」が7年の旅を終えて今月地球に帰還する。
はやぶさは、2003年5月に種子島から打ち上げられ、2005年11月に小惑星「イトカワ」に着陸、石を採集する計画だったが装置がうまく作動しなかった。
しかし、粉塵がカプセルに取り込まれた可能性がある。
イトカワを作っている岩石を分析すれば、太陽系生成の過程解明の一助となる。
イトカワ離陸後旅を続け、ようやく地球に戻ってきた。
イトカワは全長500m余、直径330mほどの大きさの岩の塊で、1.52年で太陽の周囲を公転する。
軌道は地球の内側から火星の外側までやや偏心した軌道を取っている。
6月5日、地球から約360万kmの位置で3回目の軌道修正を行い、南オーストラリア州着陸軌道に入った。
9日に最後の軌道修正を行い、このまま順調にゆけば、6月13日午後11時30分(大陸中部時間帯)頃、南オーストラリア州北部ウーメラ立ち入り制限地域に着陸する。
豪国防省スポークスマンは、着陸時の事故防止のため、当日午後10時から2時間、スチュアート・ハイウェイのクーバー・ペディからグレンダンボまでの 60kmの区間が通行止めになる。
豪関係当局は、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力して、探査船の着陸と回収を行う。
ただし、はやぶさの本体は大気圏突入後に燃え尽き、カプセルだけが分離され、高度10kmでパラシュートを開き、地上に着陸する。
カプセルには発信器が備えられており、その信号を頼りにカプセルを回収する。
(訳注:一部情報は、宇宙航空研究開発機構発表から)。(AAP)
』
まとめるとこうなる。
記事時点で360万キロのところで南オーストラリアのウーメラ砂漠へ向かう軌道に入った。
6月9日に最終微調整噴射をして、ウーメラ砂漠に設定されている着陸ポイントへ向けてのルートに入る。
6月13日午後8時頃、地球からの高度4万キロでカプセルを分離する。
カプセルとはやぶさ本体は続けて大気圏に突入するも、本体は燃え尽きてしまう。
大気圏突入時、カプセルは最高1万~2万度の空気に包まれるが、カプセル表面の材質は、高温と衝撃に強い炭素繊維強化プラスチック(厚さ平均3センチ)でできている。
高温になると内層が徐々に溶け、熱を奪いながらガスが発生し、外にもれ出してカプセルを包み込む。
その結果、カプセル表面は最高約3,000度、内部は50度以下に抑えられる、という。
超高熱に耐えたカプセルは高度1万メートルでパラシュートを開いて降下する。
1万メートルというのは、旅客機が航行する高度に等しい。
ソユーズは着陸15分前にパラシュートを開くという。
もしそれが同じく1万メートルなら、この高さを15分で降下することになる。
このとき、カプセルはパラシュート降下電波を発信する。
着陸範囲は2万平方km。
簡単にいう着陸中心予定点から半径80kmの円の中に降下することになる。
ソユーズは重量があるが、カプセルは軽い。
ということは気候に左右され、風で大きく流される可能性がすこぶる大きい。
よって回収領域は広い範囲に設定される。
カプセルが地球に戻るのは13日午後11時ごろの予定という。
というと真夜中。
幸運の女神がささやけば、はやぶさ本体が燃え尽きる光が回収隊に目視できるかもしれないという。
がそれは、「はやぶさ」にとって大気圏の墓場に消え去ったという証ということにもなる。
信号を頼りに回収隊がヘリで着陸地点へ向かう。
「
カプセル帰還といわれる日まで、あと7日。
はやぶさよ!、去り逝く光となれるか。
」 すべてが予定通り順調に動作し、天気が安定してくれることを祈るのみ。
[◇]
6月9日 JAXA発表『
宇宙航空研究開発機構 平成22年6月9日
http://www.jaxa.jp/press/2010/06/20100609_hayabusa_j.html
----------------------------------------------------------------------------------
小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)のTCM-4、WPAへの精密誘導完了
日本時間2010年6月9日15時00分にTCM-4が正常に実施されたことを確認しました。
この運用により、豪州WPA内着陸想定地域への精密誘導が完了しました。
探査機の状態は良好です。
※TCM:Trajectory Correction Maneuver (軌道補正マヌーバ)
※WPA:Woomera Prohibited Area (ウーメラ実験場(立入禁止区域))
』
この最終微調整により、カプセルの落下域は幅20km、長さ200kmの4千平方kmの長方形に絞りこまれた。
現在はやぶさは地球から190万キロの地点にあり、これは月までの距離の5倍に相当する。
ついにミッションは最終段階に入ってきた。
残るオペレーションは2つ。
①.高度4万キロでのカプセルの分離
②.高度1万メートルでのパラシュート開傘
「
ミッション終了といわれる日まで、あと4日。
はやぶさよ!、最後の最後だ、成功を祈る。
」
『
JAXA 2010年6月10日
http://www.jspec.jaxa.jp/activity/hayabusa.html
』
『
25today - 2010年6月11日
http://www.25today.com/news/2010/06/sa2_3.php
------------------------------------------------------------------
はやぶさ帰還まであと2日
SA州北部ウーメラ立入規制区域に
6月13日真夜中近く、日本の小惑星探査船「はやぶさ」が大気圏に突入する時は、「宵の明星」「明けの明星」として知られる金星より明るく輝くと予想されている。
はやぶさは、2003年に種子島から打ち上げられ、地球から3億km離れた小惑星「イトカワ」に着陸、離陸し、帰途に着いたが、50億キロの飛行であちこちの部品が壊れ、帰還予定を3年も遅れ、燃料も尽きたが、相模原にあるJAXA本部からの指令信号に従って、残された構成部品でどうにか地球に向けて旅を続けてきた。
その「はやぶさ」が同日午後11時30分(大陸中央部時刻)頃、ウーメラに着陸する。
ただし、本体は大気圏突入後、空気との摩擦熱で燃え尽きるが、カプセルは切り離され、高度10kmからパラシュートで降下し、発信器の信号を頼りに回収作業が行われる。
このカプセルは太陽表面の温度 6,000度にも耐えられる構造になっており、イトカワの岩石の破片を収めているのではないかと期待されている。
JAXAと協力するNASAのハヤブサ・プロジェクト・マネージャ、トミー・トムソン氏は、「ハヤブサは、小惑星に着陸、離陸し、地球に帰還する初の人工飛行物体になる。このことだけでも素晴らしい成果だ」と語っている。
同夜、NASAのジェット機に乗り込んだ国際的な天文学者グループが、帰還予定地域上空12,000mを飛び、18kgのカプセルが秒速1.93kmで大気圏に突入する現場を見守る。
ただし、JAXAでは、40cmx20cmのカプセルにイトカワの岩石破片が入っているかどうか希望を持っているが確信があるわけではない。
カプセルはヘリコプターで回収した後、開くことなくJAXAセンターに急送され、そこでX線にかけ、慎重な検査分析を経た後、日豪米の科学者立ち会いで開かれることになっている。
その後、JAXAが1年間独占的に標本を顕微鏡や赤外線分光計で検査分析する。
はやぶさは、イトカワに着陸した際に地球からの指令で岩石破片を採取するはずだったが、その装置が壊れ、また燃料が漏れるなど様々な故障に見舞われた。
また、7週間にわたってはやぶさとの通信が途絶し、一時は行方不明になったかと思われたこともあり、そのために帰還が3年遅れた。(AAP)
』
● 花いろいろ