2010年1月5日火曜日

「鬼ころし」を飲む (四)


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 さて「鬼ころし」をいただくことになったのだが、これ紙パック。
 それもストローつき。
 日本酒っていうのはストローで飲んでいいものだろうか。
 ビールをストローで、というのはない。
 ワインをストローで、というのもない。
 もちろんウイスキーをストローで、というのもない。
 (もしかしたら、あるのかもしれないが、日本の事情に疎くなっているので、あるとしたらお許しを)
 というのは、上の商品類には紙パック製品がないということだが。
 で、日本酒だけストローで、というのは変なものだ。

 日本ではビールはグラスについで飲む。
 が、こちらでは瓶コーラのように、瓶ビールをガブ飲みする。
 これは日本では絶対にはやらない。
 でもこれは間違っているわけではない。
 缶ビールはがぶ飲みするのだから、瓶ビールをがぶ飲みしても大きな差はないはずである。
 つまるところは習慣に過ぎないということである。
 ということは、逆にいえば日本酒をストローで飲んでも文化としては成立しうる可能性をもっているということでもある。
 だが、これ習慣化されるであろうか。
 上の写真のようにパックにはちゃんとハサミで切る部分に点線が印刷されている。
 この部分をきって、コップに移して冷で、あるいは徳利に入れて燗でとなるのであろうが、こういうパックを買う人がポケットにハサミを入れておくわけではないから、やはりストローということになるのだろう。

 ストローを差し込んで、まずチューと一息。
 おお、これなかなかイケル。
 さすがに「99」で売れ筋トップだけのことはある。
 オツマミだが、構えたものはない。
 焼海苔を数枚出してぱりパリと。
 アサリの佃煮があったが、これは甘口であわない。
 「パリチュー」
 ストロー清酒文化
 もしかしたら日本ではやっているかも。
 アルコール度は13%以上14%未満。
 いつも飲んでいるカスク(箱ワイン)が9度。
 1.5倍ほど強いが、一パックと決めておけば適量かも。
 
 この地で、清酒のストローパックを飲むとは思わなかった。
 お勧めの一品といいたが、決して入ってくることはあるまい。


 面白半分に「清酒をストローで」で検索してみた。
 あるんですね、こういうのが。


 Hatena ::Question
http://q.hatena.ne.jp/1139666635

[問]
 お酒をストローで飲むと酔いやすいという話を聞きますが、本当でしょうか?
 また、 ストローや缶での飲用と悪酔いには、特に因果関係はないという話も聞きます。
 本当に酔いやすいのであれば、そのメカニズムを教えて下さい。
 例えば、ストローで飲むとアルコールの吸収率が高くなると聞きますが、その原因が知りたいです。
 また、因果関係が無いのであれば、それを証明する資料や統計が欲しいです。

[答1]
 ストローでお酒を飲むと 胃壁にまんべんなく酒が行きわたり、アルコールが吸収されやすくなります。
 普通にお酒を飲めば、アルコールの一部はそのまま排出されますが、ストローで飲むとほぼ100%、アルコール分が吸収されてしまうようです。

[答2]
 私はストローは関係無いと思ってます。
 実際私もよく缶チューハイやビールをストローで飲むことがありますが、酔いやすくなった印象はありません。
 最も大きい原因は、飲む速度でしょう。
 ストローで飲むと速度が遅くなると思っている人が多いようですが、それはカクテルやサワーと比べた場合の話で、焼酎や日本 酒のようにちびちび飲むもので比べると、普通に飲むよりもストローで飲んだほうが圧倒的に速く飲んでしまいます。
 少しずつ飲んだほうが酔うという話もありましたが、吸収率が多少上がっても、蓄積される量が減るので「酔い」はむしろ減るはずです。
 日本酒をがぶ飲みしたほうが酔わないなんてわけがないですからね。
 血流に関しては、確かにストローで飲めば微量に流れが良くなりますが、体感できるほどよいが早くなることはあり得ません。
 その理論でいくと、風呂上がりに酒を飲んだらとてつもない勢いで酔うことになります。
 よって、アルコール度数の高い酒に関しては、飲む速度が上がることで酔いやすくなることはあるが、大半のケースは思いこみによるプラシーボ効果ということです。
 そもそも、酒っていうのはたくさん飲むために飲んでるんじゃなく、酔っぱらうために飲んでいるんですから、本当にストロー1本で酔いやすく出来るのならむしろ常にストローで飲んだほうがいいですよね。



 この検索でトップに出てきたのはなんとなんと「国税庁」のサイトです。
 福岡国税局。
 揚げておきましょう。


平成17年度「酒モニタ-」第2回座談会
http://www.nta.go.jp/fukuoka/shiraberu/sake/sakemonitor/monitor2zadankai.htm

第2回座談会 議事要旨
1].日時 平成18年5月11日(木)15:00~17:00
2].場所 福岡国税局
3]. 出席者
(酒モニター)
1. 料理飲食業関係者、一般消費者(女性層)、情報誌関係者など 8名
(福岡国税局)
1. 福岡国税局長、課税第二部長、酒類監理官、酒税課長、主任鑑定官、筆頭酒類業調整官、酒類業調整官、派遣酒類業調整官 9名

4].内 容
新たに委嘱された「酒モニター」に対し福岡国税局長から委嘱状が交付され、当局幹部との座談会を開催しました。
座談会では、福岡国税局長が4月13日に開催した「新酒きき酒会」への参加に対してお礼を述べるとともに、「今後の酒類産業行政に生かすために、清酒の需要振興策等について、きたんのないご意見をいただきたい。」とあいさつを述べ、酒モニターの方々からは、新酒きき酒会等の感想をはじめ、次のようなテーマについて活発な意見が出されるなど、有意義な座談会となりました。

(議事要旨)
【新酒きき酒会等についての感想】

「新酒きき酒会」について
○ 広範囲の業界の方が出席されているので良い。
○ 案内状形式となっているが、雑誌等を利用した応募制も取り入れたらどうか。
○ どういう方が参加しているのか分からないので、情報交換がしにくい。
○ きき当ては難しいが、きき酒のやり方は楽しくて良い。

「地酒を楽しむ会」について
○ 今年は出品酒それぞれに、各蔵元がどういう想いで造っているかを伝えるための紹介カードが付けてあり、とても良かった。
○ 出品酒の数が多く、試飲する酒を選ぶのに困った。
○ 出品酒に関する蔵元のコメントが一覧表になったものがあれば選ぶ目安になる。

【消費者が求める清酒像】

○ 現在、メーカーが造る清酒は淡麗辛口で水のようなものの集大成となっているが、薄い酒、味のない酒造りを目指すことは消費者の欲求とは違うのではないか。
○ 飲みやすい酒が好まれる傾向にあるようだが、個人的には癖のある酒が好きである。どういう酒を好むかは消費者によって多様であると考える。
○ 清酒は「悪酔いしそうだ」というイメージがあり、いまだにしょうちゅうは「後に残らない」というイメージがある。
 清酒の「良いところ」のPRの仕方、伝え方が足りない。
○ 清酒は適量であれば、血液の循環や肌に良いと言われている。
 そういう点をもっとPRして欲しい。
○ 清酒という商品の持つ豊かな時間の価値を表現したPRもあり、形のない価値も含めて清酒の良い面をPRすべきである。
○ 清酒は海外で注目されていると聞くが、健康的・美的・知的・文化的なものであると消費者へ伝えることも必要。
○ 清酒の飲み方を若い人は知らない。
 若い人に対して飲み方を分かりやすく、カッコいいものということをPRすべきである。
○ 女性からみれば、清酒には日本的で叙情的なところがある。
 焼酎にはそういったこところがなく男の飲み物と思っていた。
 清酒が特別なお酒であるということを日本人が持っている感性に訴える必要がある。
○ 清酒を提供する際の演出も考えるべき。
 季節感など日本の風土・文化を飲み手に感じさせる提供の仕方を工夫することが必要。
○ 海外の日本食レストランが増加しており、そこでは質のいい清酒を出していると聞く。
 料理との相性もあり、やはり、日本食には清酒が合う。


若い人にも清酒を飲んでもらう方策等】

○ 
大企業では20代の消費者を狙うなら20代の社員に企画させているため、うまくいっているようである。
 若い人を集めて清酒の頒布会を行ったが、ワイングラスに清酒を注ぐという演出がよかった。

○ 50代は口を出さずに、若手の意見を取り入れたプランがヒットした話がある。
 
若い人の気持ちをつかむには伝統や既存にとらわれないことも必要

○ 
女性や若い人に好まれるような、デザインの異なるカップ清酒の詰め合わせを限定で販売するなど、消費者が欲しくなるような仕掛けが必要。

○ 
飲食店でデートのときに2人で飲みきれるような清酒のボトルの仕掛けも必要で、若い人には演出が大事。

○ 清酒のワンショットが200円から300円で飲むことができる地酒のアンテナショップもあるが、通常、飲食店では600円から800円の価格になってしまい、高いと感じる。

○ チェイサーみたいな和らぎ水の提案も必要。
 
カフェで手軽に飲めるワンカップ清酒やストローで飲める清酒ワイングラスで出す清酒も良いと思う。
 ネット上での展開によるPR販促も必要。

○ スパークリング清酒は甘すぎて料理に合わなかったが、スパークリング清酒を材料にシャーベットを作ったら美味しかった例もある。


 まじめ過ぎて、酔いがさめてしまうかも。

 さっきからタイプを打ちながら飲んでいるが、なかなか減らない。
 さかずきだとごくりと飲んでしまうが、ストローだと口を潤す程度にしか飲まない。
 潤す程度でも口の中にフワーと広がる。
 快感。
 おちょこで飲むと、口の下側に入る。
 それが清酒の味。
 が、ストローで飲むと、上側に噴射する。
 上アゴの内側が刺激されるのだ。
 ここに清酒の味点があるとしたら、眠っていた味が引き出される、ということになる。
 
 これ、いいのか、わるいのか。



 < おわり >




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