2010年7月4日日曜日

GC Asics Half Marathon:ゴールまで走ってみませんか!

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● 2時間30分以上かかると思われる方はここから後ろにお並びください。



 ゴールドコースト・ハーフマラソンはアシックスがスポンサー。
 よって、
「アシックス製品を一品身につけていないと出場できない」
なんて規則はどこにもない。
 でも、5ドルのランニングソックスを着用する予定であるから、めげることなくニューバランスのクツベーと一緒に大手をふって晴れ晴れしく参加できる。

 4時半に起きる。
 5時少し前に家を出て、いつものようにオーストラリアフェアーの地下駐車場に車を入れる。
 スタートは6時。
 軽く体をほぐす。
 冬の5時半ころはまだ真っ暗。
 街頭の明かりがランナーを照らし出す。
 ハーフはもっとも参加者が多い種目。
 よって、スタートゲートから後ろへ長蛇の列ができる。
 列といっても塊なので、芋虫みたいなものだ。
 その括れごとに完走予定時間の看板と風船がある。

 稿頭の写真は最後尾になる。
 つまり、走り切るのに2時間半以上かかる人はこの後ろに並ぶ。
 2時間30分というと1キロ7分以上かかるということ。
 3時間というのは、ときどき走っていればまず超えることはない。



 さてその前はというと、2時間20分のランナー。
 上の写真ですが暗くて見にくいですが、左側に看板があり
「2hrs 20mins」と書いてあります。
 
右横のオレンジ色の風船には「2:20」とあります。
 この風船をもつ走者についていけば、「2時間20分」のタイムでゴールまで先導してくれるというわけです。

 スタート時間の6時ころになると、やっと東の地平がオレンジ色に変わり始める。



 私は「2:30」の集団の最後尾に並ぶ。
 つまり、ハーフランナーの一番後ろということ。
 どこに並ぼうと、最終結果はネット・チップが測定してくれるので、あせることもない。
 というより、21kmを走って帰ってこられれば十分といったところ。

 さてスタート。
 何しろ長い列。
 最後尾ではスタートゲートに到達するのに数分を要する。
 そのスタートゲートだが、昨日はできていなかった。
 今日、この夜の暗さでは、写真を撮るのは無理。
 「goldcoast.com.au」から転載しておきます。

● ハーフマラソンスタート風景

 下は昼間に撮ったスタートゲートです 空気でふくらませるようになっているエアーゲートです。

 スタートゲートは2つある。
 フルマラソンは南へスタートするため南側につくられ、ハーフマラソンは北へ走っていくので北側につくられている。
 マラソンは専用ゲートであり、他のすべてのレースは北の風船ゲートから出発する。

 スタートして3kmほどで、すべて街灯が一瞬に消えた。
 これ、センサーがバカとしかいいようがない。
 まだ、道路は薄闇に近い。
 ライトを消して走れる明るさではない。
 「安物のろくでもないセンサーを使うな」とぶつぶつ言いながら走る。
 小言がウルサイ。

 今日は走りやすい陽気。
 前半は無理せずに。
 でも、8キロで前を走っていた風船をつかまえてしまった。
 「2:20」のヤツである。
 えらく順調に走っている。
 クツベーのやつ、晴れ舞台でいやに張り切っている。
 折り返し前にパラダイスポイントという街がある。
 ここは「時速10km」に制限されている。
 構内ならいざしらず、市街地道路で10kmですぞ!
 そのため道路にデッピングがつくられている。
 デッピングとは、道路をデコボコ形状にすること。
 そこを車がはしるとガタゴトする。
 「スピードを落とせ」という注意信号を発するようになっているのだ。

 クツベーは逸る。
 でも足ついていかない。
 オツとっと、つんのめって転びそうになる。
 なんとか、転倒はしのいだ。
 体の割にはスピードが出すぎているのだ。
 次のデッピング。
 ここでもよろめく。
 普通なら学習機能がはたらいて、注意するのが普通。
 それがあいまいになっている。
 つまり、年だ。
 クツベーを抑えて、スピードをガクンと落とす。
 「君子、危うきに近寄らず」
 ちなみに、ここはフルマラソンのコースから外されている。
 30キロ過ぎで、こんなデッピングがあったらスピードランナーは怖くてしかたがない。
 そのため、北の折り返しはこの前の街で行われる。
 よって、コース的には、北側部分は短く、南側に延長する形で長くなっている。

 折り返して再びデッピングを通過する。
 13キロで今度は「2:10」の風船をつかまえた。
 ということは、2時間10分で走りきれるということか。
 予定より遥かに速い。
 今日はやたらと「クツベー」の調子がいいようである。
 さすがは「140ドル」もだしたランニングシューズ。
 「呪い」は先のデッピングをしのいだことで消えている。
 
 昨日、「何かちょっと面白い情報を」と書いた。
 最初はカメラをもって、撮りながら走ろうかと思った。
 カメラを持って走る人は多々いる。
 でもモービルホン(
携帯電話)。
 これは軽いし、じゃまにならない。
 悲しいことにジジーは携帯電話を持っていない。
 持たされても使い方がわからない。
 ただジーッと眺めているだけ。
 ケータイがなくても生活に困らない孤独を愛する人間。
 「孤独を愛する人は、小言の多き人」
なんて歌はなかっただろうな。
 文明からは少々、どころではなく相当、遅れている。
 よって、映像をゲットしたいならデジカメを持って走ることになる。
 フルならウエストポーチを腰にまいて走るということもあるが、ハーフではネー。
 いちいちウエストポーチから引き出して写真を撮るのも大義である。
 首に下げてとも考えたが、ブランブランでウザクなる。
 手に持っては。
 計ってみたら小さいサイバーショットで200グラムある。
 これを手にして2時間以上走るのは相当にシンドイ。
 疲れてくると、捨てたくなる。
 でも捨てるわけにはいかないだろう。
 走っているときに撮れる写真といったら、折り返して向こうからやってきてすれ違うトップランナーの姿、折り返しの風景、給水場のまわりに散乱する膨大な紙コップの山、あとは前をいくランナーの後ろ姿くらいである。
 前から撮る写真ならサマになるが、延々後ろ姿では。
 この案は捨てた。

 15kmを過ぎると、レースも佳境にはいる。
 クツベーは走りたがっているが、体は少し疲れている。
 それでも、順調に歩を刻んでいく。
 ペリカン・シーフードを過ぎると、あと3キロを切る。
 前半とばすとここでアップアップする。
 ナガーイ、ナガーイ、地獄の3キロになる。
 が、今日はなししろスーパーシューズを履いている。
 好調である。
 ギアを入れ替えて最速モードでも、あと3キロくらいは十分走れそうな気がする。
 「でもやらない」

 変わらぬペースで進む。
 エンデイングのオペレーションが控えているからだ。
 20kmの表示を左に見て通過する。
 もうじき左に曲がる取り付け道路である。
 沿道を見ていく。
 あれ、いない。
 打ち合わせの予定場所にいない。
 キョロキョロしながら探す。
 どこにいる、どこにいる。
 まさか、あまり早く着きすぎたということか?
 いや、10メートルほど先にいた。
 立ち止まってカメラを受け取る。
 テストしてみる。
 「OK」である。
 「動画モード」にして再スタートする。

 ここからいよいよ本レースの終幕、
 
何かちょっと面白い情報
に入っていく。
 簡単にいうと、カメラを撮りながらゴールするだけのこと。
 取り付け道路に入ってゴールまでは約300メートルほど。
 ラストスパートで走ると1分40秒(100秒)ほどでつく。
 これを撮影しながらだと2分50秒かかっている。
 ということは1分以上のんびりと走ったことになる。

 まずはゴールドコースト・ハイウエイから左に折れて取り付け道路に入っていく。
 マラソンゲートをくぐり、直線道路である。
 この部分は足にスピード感が残っていて速く走りすぎている。
 よって画面が揺れ、見ていると気持ち悪くなる。
 しばらくいって左に折れるが、ここがベージュの建物の場所。
 ちょうどフルマラソンの42kmポイントにあたる。
 そして100mほど行くとハーフマラソンの「21」という看板が見える。
 残りはあと100メートルである。
 競馬でいうところのムチの叩き合いに入る。

 ゴール前のラストスパートをどうぞ。

 このゴール前300mくらいでどのくらいのランナーに抜かされたかというと、この時間帯では1分で110人くらいである。
 1分10秒だと130人くらいになる。
 たった1分で順位が100番以上も上下するとなると、みなみなシャカリキになる。


 ゴールしました!。

 長かった「クツベー物語」は終了です。
 クツベーは非力の足を支え、本当によく走ってくれました。
 感謝、感謝!!

 
 
 電子チップを返して、フィニッシュエリアを出てからイベント会場をあちこち見物しました。
 ものすごい人出。
 まあよくもこれだけの人が沸いてきたかと思うほど。
 知っているかぎりでの最高の観客動員数ではなかったかと思います。
 計時車が2台おいてありました。
 マツダ製。
 一台は固定表示の「0:00:00」


 もう一台は動いていました。



 ついついカメラを撮ってしまうのは赤ん坊。
 ましてそれにぬいぐるみがからむとなると絶好の被写体。








 ハーフマラソンのメダルとTシャツ。











● 花いろいろ




【真っ赤に燃えた、太陽だから】