
● 合気道
● 杖術 49sec
日本文化の紹介という点からいろいろな出し物がある。
運動系から一つ。
「杖道」ってご存知ですか。
私はこちらにきてはじめて知りました。
武術には棒を使った技が幾つかある。
剣術もその一つ。
あるいは槍術、薙刀など。
槍術は遥かむかしに消えてしまったものと思っていた。
戦国時代なら刀より槍の方が有効であろうが、鉄砲の世の中ではスポーツとしての槍はどうだろうか。
剣術は剣道として生き残ったが。
wikipediaを見てみる。『
1887年(明治20年)、旧日本陸軍は、宝蔵院流や佐分利流などの日本の伝統的な槍術を元にした日本式の銃剣術を制定し、それまで行われていたフランス式銃剣術を廃し、これに改めた。
旧日本陸軍の銃剣術は、現在は競技武道の銃剣道となり、陸上自衛隊で、戦後に制定された自衛隊銃剣格闘とともに戦技として訓練されている。
槍術を中心とする流派は、明治から昭和にかけて多くが失伝した。
但し、槍術中心ではないものの、槍術を含む総合武術の流派なども存在する。
』
薙刀は大学のクラブには必ずあり、また各地の文化センターや体育センターなどにも、剣道とならんで設置されているところが多い。
どちらかというと女性の間では活発な古武道といえる。
「薙刀道」になっているはずである。
では槍はというと、「槍道」というのは聞いたことがない。 自衛隊で使われているとのことだが、あまり活発ではないようだ。
ビデオはたくさんありますが、どうみてもポピラーなスポーツにはなりにくいようである。
『
槍術:So Jutsu,YARI
http://www.youtube.com/watch?v=KTqtr1yEPU8
宝蔵院流 第20世宗家
http://www.youtube.com/watch?v=RoU7hecX7B4
』
なら棒術は?
むかしの東映の時代劇などみると町の捕り方は棒を縄を持っている。
棒はどうも戦争系というより捕縛系になるらしい。
棒には「棒術」と呼称する流派と「杖術」と言う流派とあるようです。
内容的には同じもといえる。
wikipediaで見てみる。
『
* 棒術と称する流派
o 九鬼神流(棒術・半棒術、高木流に併伝)
o 相心流
o 高雄流
o 竹生島流
+ 霊山竹生嶋流(竹生島流の一派か?)
o 椿木小天狗流
o 無辺要眼流(諸賞流宗家が継承していた時期があったが、現在は別々に伝承)
o 養心流
o 古杉天神流
* 杖術と称する流派
o 神道夢想流(江戸時代中期まで棒術と称していた)
o 無比無敵流(5尺5寸だが杖術と称す。為我流派勝新流と併伝)
o 今枝新流(杖術・短杖、今枝流より)
』
棒術を「棒道」とはいわないようだが、杖術の方は「杖道:JODO」というようです。
さて、この「杖術(杖道)」の免許皆伝の方がこの地におられました。
世界は広いようで狭い。

杖道を少し見ていきます。
wikipediaから。
『
杖術(じょうじゅつ)とは、4尺(約120cm)前後の杖(じょう)を用いる日本武術である。
ただし、四尺前後の棒の事を杖と呼ぶようになったのは杖道の普及による影響が大きく、実際は流派によって杖と呼ぶ長さは違う。
なお江戸時代以前は一丈(10尺であるが、古くは7尺5寸)の長さの棒の事を杖と言う例も多く見られる。
技術としては棒術の一種である。捕り手役人が犯罪者を捕縛する者の捕手術として発展した。
また身分階級の士農工商において脇差以上の帯刀を許されなかった農民や商人等の護身術としても行なわれた。
なお、神道夢想流杖術の技法の一部は、日本の警察で警杖術として採用され、全日本剣道連盟の杖道形として普及し、剣道の理合と融合した武道の「杖道」となった。
』
神道夢想流杖術の技法が警察に採用されて「警杖術」となり、「杖道」へと発展していったようです。
つまり上記の新井師範(杖道では師範というのだろうか?)はその流派の免許皆伝ということになる。
ではこの神道夢想流とは何ぞやということになります。
これもwikipediaから。
『
神道夢想流杖術(しんどうむそうりゅうじょうじゅつ)は、杖術の流派のひとつ。
流祖は夢想権之助勝吉(通称は夢想權之助、姓は山本、諱は勝吉)。
江戸時代には真道夢想流棒術、新当夢想流棒術という名であった。
神道流剣術を含む。
現在は一達流捕縛術、一角流十手術、一心流鎖鎌術、中和流短剣術が併伝されている。
『海上物語』と『二天記』では、夢想権之助は宮本武蔵に敗れたとされているが、当流の口伝では、後日に権之助が宝満山の竈門神社で祈願し杖術の研究を重ね、再び武蔵と立会い、ついに破った後に開いたと伝える。(二度目は引き分けとも)道歌に
「疵つけず 人をこらして戒むる 敎えは杖の ほかにやはある」(平野國臣)
とある。
江戸時代初期に成立して以来、福岡藩で主に下級武士が学ぶ捕手術である「男業」のひとつとして伝えられてきた(神道夢想流杖術に併伝されている一達流捕縛術、一角流十手術、一心流鎖鎌術も男業であった)が、明治維新後、24代の統である白石範次郎や内田良五郎(内田良平の父)らによって全国普及の端緒が開かれ、昭和に入って白石の弟子、清水隆次、高山喜六、乙藤市蔵らによって本格的な全国普及が行われた。
杖術の流派では唯一、全日本剣道連盟に所属し現代武道である杖道の元となった。
そのため日本の伝統的な棒術・杖術の流派中もっとも修行人口が多く、また、太平洋戦争の敗戦後、警察官がサーベルを携帯できなくなって代替する武器として警察が採用して以来、現在でも「警杖術」として正式に採用されている。
その技法の大要は
「突けば槍 払えば薙刀 持たば太刀 杖はかくにも 外れざりけり」
と伝書に記される。
すなわち杖は突き、払い、打ちの千変万化の技を繰り出すことができるということである。
』
杖道に関するビデオもたくさんあります。
『
JODO
http://www.youtube.com/watch?v=korfP04OGFs&feature=related
武踊・神道夢想流杖術(不殺の杖)
http://www.youtube.com/watch?v=C_vpvPYEC64
』
この「不殺の杖」を踊られている方は新井師範でしょうか。
今回撮ったビデオを載せてみます。
よく似ているのですが。
● 杖術 67sec
杖術の上位に君臨するのが合気道らしい。
合気道についてはポピラーなので調べるほどのこともない。
あの服装からいって、山伏・修験道から出ていると考えられ、もしかしたら「始祖は役小角だ」といわれたら素直に納得できてしまう。
伝説などというものはそういうものだ。
一本歯のゲタでお面をかぶっていれば天狗、京の五条の橋の上に出れば弁慶だろう。
つまり古くからある山岳信仰の行者の護身術が合気道だと思っていた。
山伏は杖をもち、弁慶はナギナタ。
弁慶のナギナタは長刀で、女性が主として習得する薙刀よりもビッグバージョンである。
つまり、ほとんど古武道は修験者から出ているといってもいいだろう。
ましてあのユニフォームとなると、荒修業の行者が始祖、元祖でフィットする。


が、である。
wikipediaにはこうある。
『
合気道(あいきどう)は植芝盛平が昭和前期に創始した現代武道。
日本古来の柔術・剣術・杖術などを基に成立した、体術を主とする総合武術である。
合理的な体の運用により体格体力によらず「小よく大を制する」ことが可能とされている点が特徴。
技の稽古を通して心身の練成、社会に有為の人材育成、自然との調和、世界平和への貢献等を主な理念とする。
』
これはとんでもない驚き。
なんと昭和に創作された「現代武道」だという。
世の中、思い込みとは恐ろしいものだ。『
超偉人伝説 神様と呼ばれた男
http://www.youtube.com/watch?v=haN1jQumCLM
』
ビデオで。

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